オノマちゃん日記

劇作家オノマリコのブログです。たまに真面目なことも書きます。

沖縄

沖縄に来ている。沖縄で公演をするから、事前の劇場やもろもろの見学と、人に会う。

沖縄に知己や親戚がいるわけでもないので、公演のことを知ってもらうだけでも大変だ。

無謀だったかなぁとも思う。思えば、無謀なことをやりがちだ。

計画的に、何事も採算が合うように動くことが難しい。

すぐに遠くに行きたくなる。

 

幸いなことに、劇場の方が協力してくださるので、

なんとか踏ん張って、客席をいっぱいにしたい。

 

三年間演劇に没頭して、演技が上手くなってしまった子たち、

自分に起こったことをちょうどいい大きさで語れるようになってしまった子たちを見てあげてほしい。

 

教育は、少なからず向いている分野なのだろうと思う。

楽しく続けることができている。

だけど、教育の成果を社会につなげることができているのか、そこがまだわからない。

具体的な技術(舞台監督、大道具、音響)を学んだ子は就職にまで役立っているけれど。

自分のことを語る、他人と演技を合わせる、自分のことを語る言葉を考える、目に見えないものを表現する、詩を読む、未来を考える。

自分自身を耕すようなこれらの事柄は、彼らが社会で生きる上で、役立つものになるんだろうか。

 

どうかそうなってほしいと祈るような気持ちだ。同時に、冷静にそれを見届けようともしている。わたしは引き裂かれている。引き裂かれて彼らを見ている。