オノマちゃん日記

劇作家オノマリコのブログです。たまに真面目なことも書きます。

甲状腺日記 その9

4月18日。

「劇作家女子会!」のフライヤー撮影を早退して、病院へ。
待ち合わせ時間に遅れて母怒る。ごめん、母。


手術前の最後の診察でした。

医師「うちの(病院)の方針では、4センチ以上の甲状腺腫瘍は全摘をしてますね」

はいきた、全摘問題。
結局どっちにどんないいことがあるのかという話になりました。


【全摘の場合】
・再発の可能性が減る。
・癌が肺などに転移していた場合、半摘だと残りの甲状腺を摘出してから肺の手術を行わなければならない。全摘だと再手術の必要がない。
・全摘だと甲状腺に隣接している「副甲状腺」も取れてしまう可能性がある。副甲状腺がなくなるとカルシウムの代謝が悪くなる。術後はカルシウム剤が必要になるかも。
・全摘だと、術後には甲状腺がなくなるので、機能を保つために一生甲状腺ホルモン剤を飲むことになる。


【半分摘出の場合】
・摘出しなかった半分に、顕微鏡でないと見えないくらいの小さな転移があるかもしれない。再発の可能性が全摘よりある。
・ただし、甲状腺癌は再発のリスクが低い。
副甲状腺は片方は残る。(副甲状腺は甲状腺の両側にある。)カルシウム剤の必要はない。
・甲状腺が半分になるので、機能を保つために甲状腺ホルモン剤は飲むことになる。


【で、どうしたか】
セカンドオピニオンも聞いたんですが、どちらの方法も医療措置として間違っていないらしいです。
ただ医大の系列によって処置の方針が違うらしい。(慶応系は全摘だとか)

私は考えた末に、半摘にしてもらいました。
転移してたらまた切ればいい。
甲状腺癌はだいたいの場合進行がおそいので、それでも死ぬことないだろうって考えです。

それに、臓器が丸ごとなくなってしまうのは何だか嫌だったんですね。
機能は薬で補えるとしても。
感覚の問題で。

私だって命がかかっていたら臓器を摘出したでしょうけど、
致死的なものじゃないなら、自分の身体を造っているものとはなるべく共生していたい。
と、思いました。

お医者さんは正直嫌そうでした。
「肺に2mmくらいの影がある。それは転移した癌かもしれない。」ということも言われました。
でも、2mmの影ってまだ癌か腫瘍か写っちゃっただけか、わからないものらしいです。
まあ肺癌だったらそれはその時。その肺癌が育ったら手術しよう、それでいい。
病院もこの日は「一度持って帰って考えてみて」と言われたんですが、
結論最終的にはすんなり半摘にしてくれました。


一ヵ月後には手術です。